ぼくがゆびをぱちんとならして、きみがおとなになるまえの詩集

34件の記録
- nogi@mitsu_read2025年6月22日読み終わった@ 紙片(しへん)紙片で買って6年くらい積んでいたのを思い立って読んだ。 むかしから詩がすきで、でもそれを言語化するのがいつも難しく思っていて、そんな自分のなかのもやもやがやさしくときほぐされていった。 ぼくときみの関係も、会話も含めて、とてもやわらかくするどい、詩の本だった。 p48 「そういう、ことばに、ならないものが、詩なんだよ」 「でもさあ、これ、ことばだよね。ぜんぶ」 きみは、いった。「ことばにならないものが、ことばになってるの?」 「ただしくいうと、ことばになってるんじゃなくて、ことばにしようとした、あと、なんだ」 ぼくは、いった。「ひとは、ことばをつくって、こころを、あらわそうとした。それでも、あらわせないものが、詩になった」 p59 「それぞれのことばには、それぞれの、ひびきやリズムがある。あたまのなかで、ぱっともじにおきかえて、いみにしてしまうから、きこえなくなるんだよ」
- まーぷる@marple2025年5月6日読み終わった細かい説明がなくても「ぼく」と「きみ」の関係性がぼんやりとわかり、近いようで遠い存在の間で交わされる言葉が柔らかくて優しくて心地良かった。大人になると、つい自分の知識を教えたくなるけれど、一緒に詩に触れて一緒に考える時間はなんて尊く一瞬なんだろう。いま私の隣にいる、この本の「きみ」よりもっと小さな「きみ」の可愛い言い間違いを今日も忘れたくないな。
- kosame@ko_ame2025年3月7日読み終わった年末に引っ越して、自分の部屋を組み立て直した。 少しずつ整えて、今日やっとデスクライトを取り付けた。 これで、読みものも書きものも、縫いものも編みものも、なんだってできる。 新しい私の部屋で、ずっと読みかけだった本を読んだ。 ぼろぼろのぐしゃぐしゃになりながら読み終えた。 「アイスクリームは、とけるんじゃなくて、なんのために、しぬの?」 ——「すくうため」 私は読める。本を読める。 ここで、こうして、これからも、読むのだ。
- 誤差@gosa_2025年3月6日買った読み終わった上白石萌歌さんのツイートで知り、興味を持って購入。詩の味わい方、向き合い方のヒントを、小学生相手に教えるという形で展開する。小学校の詩の授業の副教材にもなりそうだと思いつつ、自明であるはずの「ぼく」と「きみ」の因縁についても言及される、メタ的な構造も非常によい。心あたたまる良書。
- はる@haru_reads2024年4月15日読み終わったかつて読んだ“でも、ひとが、もじをつくったのも、こころや、できごとを、のこそうとしたからなんだ。 そのおもいが、じぶんといっしょに、ほろびてしまわないように。”