
冷やしトマト
@tomato_hiehie
2025年6月23日

空想より科学へ (岩波文庫 白 128-7)
F.(フリードリヒ)エンゲルス
読んでる
体系化された再現性のあるものを《科学》とする。弁証法的唯物論は社会主義の到来を単なる階級闘争ではなく, そこに歴史的必然性を持たせることで従来とは異なる政治運動を可能にした。経済・産業のあり方に依存するのが社会であり, 資本主義も一プロセスに過ぎない。改革と動的志向の強い結びつきが伺える。反体制的な運動にも関わらず唯心論ではなく, 唯物論を説いたのも正に《科学》的と言えるのだろう。



冷やしトマト
@tomato_hiehie
ブルジョアジーによる生産手段の社会化が, 労働主体としてのプロレタリアートから余剰利益の取得を乖離させる。無計画な生産から利益の偏った配分を生じさせ, 搾取構造が生まれる。このような負の連鎖を脱却するためには, 生産手段の社会的取得, つまりは生産計画の国有化が必要になる。しかし, 国営計画が暴走しないことは証明できない。そして, 利益配分が適正になるという保証もない。結果的には資本家に権力を分散させ, 労働の自由を緩衝材として機能させる方が健全に思える。