はぐらうり "踊れ、愛より痛いほうへ" 2025年6月24日

踊れ、愛より痛いほうへ
芥川賞候補。文藝で読了。 純文学だなあと思う。向坂さんの小説は、カテゴライズするのが難しい。いや、ふさわしいものがあるんだろうけれど、まだ言語化できない。幼い頃のちょっとした感覚を、ずっと覚えているような小説家。 自分の理解を超える出来事があると、「割れる」。人とは違う、そういった体験。自分の似たような経験だと、自分をかわいそうだと思うと左の薬指がジンジンする、というものがあった。30歳くらいでなくなった。 思春期とはまた違う、若さならではの体験が読めるのはこの著者だけのような気がする。面白かった。
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