ゆらゆら
@yuurayurari
2025年6月24日

ひとりでカラカサさしてゆく
江國香織
読み終わった
大晦日の夜に80代の男女3人が猟銃で自ら命を絶つというショッキングな冒頭で始まるが、時間を戻し3人の来し方を振返りつつ平行して遺された人々の人生をポリフォニーな語りで描く話で、どこか諦めた様な優しさが心に残る。自分はどんな終り方するかなあ。
命を絶った老人の一人・篠田完爾の孫娘で、デンマークに留学している葉月が手紙で書く、アンデルセンの話が面白かった。アンデルセンは何通りも自伝を残していた、そしてそれが互いに矛盾してたりした、というので俄然アンデルセンに興味がわいた。
(24.7.27読了)