
ちょこれーと*
@5_ogd
2025年6月25日

小説言の葉の庭
新海誠
読んでる
『人の手で放った火であっても、炎はある時点からそれ自体の勢いで燃え広がるようになる。悪意もそれと同じだ。もはや最初の悪意が誰のものだったかさえ、最後には分からなくなる。梁の最後の一本が燃え落ちるまでそれは燃え続ける。』
事の発端は当事者にしか分からない。部外者はいつだって無責任なくせにまわりに同調して加勢して対象者を苦しめる。加害者に目をつけられた被害者の方がいけないのか?被害者が潰れたらそれで満足?
海外ではいじめはいじめをする加害者の方が心の病だと見做されカウンセリングを受けると聞く。この国では逆だ。やられた方が病気扱いでやった方は勝ち組で悠々自適にのうのうと生きていく。
燃え落ちた後には灰しか残らない。その灰からまた形を作るのは至極困難だというのに、人は無責任に頑張れだとか立ち上がれだとか言う。耐えて耐えて耐えて、それでもやっぱりダメで潰れてしまった状況にいてもなお、頑張れと言うのか。人間ってつくづく残酷だなと思う。潰れるまで傷つけ続けたのはそちらの方なのに。

