露伴
@reality
2025年6月25日

世界99 上
村田沙耶香
読み終わった
誰にでも複数あるペルソナに、若き人は悩まされる。
「本当の自分ってなんだろう?本当の自分なんてないのではないか?」
自分探しという言葉が当たり前に使われる今の時代は特にこの悩みが多いのでは、、。
そんな抽象的でなんかしっくりこないペルソナを
世界1、2…99。と表現した本書。
「嫌われたくないから人に合わせる、だから誰とでも割と衝突せず話せるし嫌いな人もいない」
とだけ思っていたけれど
本当は「呼応」することで楽に生きて
上手く人を支配している側面も自分にあったかも、、と傷をつけられた。
読んでいて不快、苦痛であるのに
どこか自分の生きてきた中で解決できないと諦め心に蓄積されてきた問いに、名前をつけてくれるのではないかという大きな期待が上回りページを捲る手が止まらなかった。




