こまち
@komachi0319
2025年6月26日

読み終わった
再読中
6/26再読。
『東の海神〜』はシリーズの中でも好きな話なので割とサクッと読み終えることができました(魔性の子や月影上巻、白銀あたりは読むスピードが遅くなる)。
冒頭の折山の荒と言われる雁州国を見ながら交わされる会話が尚隆と六太の関係そのもので、このまま500年が経つんだなと思うと感慨深いです。
初読時の感想と同様、尚隆という人の生き方に個はなく、国のために生きるのが当然だと疑問なく思う様子への怖さはあれど、小松の国や民を失ったことを今も忘れず後悔を抱えて生きていて、その全てを抱えてなお、冒頭の荒廃した国土を前に尚隆の反応を不安に思う六太に笑ってみせる尚隆さまが大好きですね。
そして、『黄昏の岸 暁の天』のラストで六太が陽子に言う「人を助けることで、自分が立てるってこともあるからさ」というセリフは、まさに六太が尚隆に思い続けていることだと思います。
最後に、作中の「正義を語る者が必ずしも全く正義の者ではない」は、今のこの世の中にも当てはまることでとても印象深い一文です。

