
JUMPEI AMANO
@Amanong2
2025年6月26日

生き物の死なせ方
渡邉悟史
まだ読んでる
就寝前読書
お風呂読書
第3章は、とあるアニマルシェルターにおけるフィールドワークの報告。主役は猫。「失敗」としての死、とは何か。
このシェルターが維持・管理される日常のディテールがとても(言葉は適切でないと思うけど)面白く、読まされる。
〈看取りは突然訪れるものではなく、日常の延長でもある。シェルターの「管理」は毎日が調整の連続である。〉(96頁)
〈その猫が死んだとしても、逡巡と後悔を含んだ調整のプロセスは続いていく。〉(97-98頁)
最後に「スペクタキュラーな死」という概念が、議論の補助線として導入される。この章で描かれた問題の「当事者」とは誰なのか。重い問いが提出される。
〈「居場所のない動物」についてどのように生と死が作り出されるべきなのかという問いは、シェルター自体の是非や必要性の議論も含めて、重要になっていくと考える。〉(107頁)