
本屋lighthouse
@books-lighthouse
2025年6月27日

まだ読んでる
生まれるということは何かを新しく始めるということではなく、他者の苦しみを分かち合うということであり、つまり深淵に呑み込まれた人々の記憶を共有するということだ。だからこそ〈関係〉――分かち合いのエネルギー――は、彼らの記憶を現在の私たちが甦らせ、彼らと共にあることを、可能にするのである。(p.78)
逆に考えると、他者の苦しみを分かち合うという営みから(無意識に)逃れようとするのもまた人間であり、マイノリティやあれやこれやの苦境に押し込められている者たちの声を聴こうとしない大多数の人間=マジョリティがいることもまた、納得できる。できてしまう。苦しいのは嫌だ。それは端的に言って重荷だ。背負いたくないのは当然とも言える。ではどうすべきか。重荷ではなく、たのしいものであると感じてもらうほかない。じゃあどうすれば、というのはわからない。少なくとも、万能解はない。









