
猫
@mao1012
2025年3月6日

流浪の月
凪良ゆう
かつて読んだ
読んでみて、表紙の意味がようやく理解できた。他人にとっては些細なものや事柄が、その人にとっては大切な思い出だということは珍しいことでは無いと思う。
出口のない思いやり、というものは人を酷く苦しませる。
読み終わってからも、周りと二人の思いの誤差が酷く胸に残り続けている。愛に形なんてないのにね。そうやって苦しみ続けている人達が今もこの世界にたくさんいるのだ。そういう人たちが、今この瞬間も、せめて本人たちの世界の中で、幸せに暮らしていて欲しいと思う。私もこの誤差ばかりの世界の中で、息をすることを辞めないように頑張りたい。
再読。2025.1.25
人々は愛のかたちに名前をつけたがる。その枠組みから外れたら、それだけであっという間に異端者になって、世間から外される。
ふたりの強い結びつきは誰にも理解されずとも、ふたりはもうひとりじゃない。
この作品を読んでいて、朝井リョウの『正欲』をふと思い出した。
もう、夜ご飯にアイスクリームを食べても誰も咎めないね。