
mikechatoran
@mikechatoran
2025年6月30日

ムーア人による報告
レイラ・ララミ,
木原善彦
読み終わった
海外文学
16世紀に実際に行われたスペインのフロリダ探検の生存者3名による報告書の中の「四人目の生存者は(中略)アラブ系黒人である」というたった一行から膨らませた物語。物語る者と語られる(あるいは語られない)者についての「歴史」の非対称性が主軸なのだが、探検小説として、サバイバル小説として実におもしろく、読み応えがあった。征服された(あるいはされなかった)インディオによる第3の視点もあるのではないかと思わされた。人生について、人間性についても深く考えさせられる。

