ムーア人による報告
77件の記録
もぐもぐ羊@sleep_sheep2025年11月27日読み終わったナルバエス遠征隊の『報告』としてカベサ・デ・バカが国王に捧げた旅行記に一行だけ記された「四人目の生存者はエステバニコという、アゼンムール出身のアラブ系黒人である」を主人公としてその彼が書いた記録を小説にしたのはすごいアイデアだと思う。 ナルバエス遠征隊の生存者のうち三人はカスティーリャ人の白人で自身に都合の悪いことは隠していた(インディオの女性を妻にして子をもうけたりしたことなど) 語り手のムスタファは奴隷として売られた時にエステバンに改名され教会でキリスト教に改宗させられた。 各地のインディオに助けられながら8年放浪したものの、メキシコの白人の権力者の統治する地にたどり着いてからはそれまで対等に付き合ってきたのにムスタファを下に見るような雰囲気になっていくのが嫌だったし、ドランテスはなかなか奴隷契約を解消する公正証書を作ってくれないし、残りページは少ないし、そんな感じでヤキモキしていたけど、ムスタファは名前を取り戻して奴隷からも解放されてよかった。









もぐもぐ羊@sleep_sheep2025年11月25日まだ読んでる第十二章まで読んだ。 これまで交互に現在(奇数章)と過去(偶数章)が語られてきたが第十章でムスタファが今の主人に売られてインディアスを目指す船に乗ることになり第十一章からはしんどい思いをしながらサバイバルしている一行の描写が続く。 海辺の牡蠣を食べ尽くし、インディオの村で食料をわけてもらいながら春を待っている間に腹の病気で何人もが死に、またインディオの村でも同じ病気でたくさんの死者が出てしまった。 人の移動は病気も運ぶのは昔も今も同じだな。 妻が見た夢の中で子どもに暴力を振るったという理由でディエゴが殺されてしまったのが悲しかった。 ディエゴは聡明で理知的な若者だったのに。 これまで戦闘や事故や病気での死亡はあったけど目の前で喉笛を切られて絶命するのはじめてだったのでびっくりした。









もぐもぐ羊@sleep_sheep2025年11月24日まだ読んでる第七章まで読んだ。 奇数章がムスタファ視点の探検の報告書、偶数章がムスタファの過去の回想と交互に進んでいる。 「奴隷」という概念を受け入れられて使役しているから総督をはじめとしたカスティーリャ人たちは新大陸のインディオたちを野蛮だと決めつけ虜囚にしたり暴力を振るえるのだなと思うと、昨今の人身売買でやりとりされた人々の人権が蔑ろにされているのも頷ける。 もちろん許されることではないけど。







もぐもぐ羊@sleep_sheep2025年11月22日読み始めた謝辞と訳者あとがきを読んでから本編を数頁。 訳者あとがきで聖職者のラス・カサスの『インディアスの破壊についての簡潔な報告』について言及していた。 これから読むのは奴隷として同行したムーア人(ヨーロッパ人から見た北西アフリカのイスラム教と)の報告であるが、著者が作り上げた架空の物語でもある。 実際にムーア人はいたのに透明化され別の報告書に一行だけ言及されているだけだった。 なかったことにされがちな側から見た物語を読むのはとても楽しみだ。









読谷 文@fumi_yomitani2025年10月6日読み終わったフィクションということもあり、スペイン遠征隊のフロリダ探検の部分は今ひとつノリきれなかったが、奴隷のエステバニコがかつてムスタファであったときの生活の描写が、生き生きと美しくて好きだった。そこだけずっと読んでいたかった。永遠に失われたものを振り返って書いているからというのもあると思うけど。「親愛なる読者よ」とか言っていきなり話しかけてくるのが油断ならなくてチャーミングだった。 誕生してから奴隷になるまでの人生が彼にも他の誰にも当たり前にあるはずなのに、「奴隷」と紹介された瞬間に我々の思考は彼ら/彼女らのこれまでの人生に対して簡単にベールを下ろして不可視化してしまう。その傲慢さを突き付けられた作品だった。 あとこれは苦言だけれど、裏表紙や宣伝文句にあらすじ書き過ぎ。見たくなくてもうっかり目に入るところにあんなに書くのは、読者の読む楽しみを簒奪する行為でしかないと思う。



かもめ通信@kamome2025年9月28日読み終わった「新大陸」の発見に限らず、多くの歴史的な記録は征服者の視点で書かれた物だ。それを征服者でも被征服者でもないが、傍観者でもいられない被支配者の立場から描くことで、正規の報告書では語られなかったであろう不都合なあれこれを含め見えてくるものがある。 語り口は穏やかで、一見すると静かな物語のようだが、中身はかなり熱を持ち、起伏に富んだ冒険譚でもある。 読みながらいろいろなことを考えずにはいられない本だった。
karin@karin_022025年8月13日読み終わった感想いや〜面白かったし読み応えあった。 久々に自分の嗜好にピッタリの小説だった。世界史、新しい歴史の視点、漂浪、回顧、主人公の人生の活路を見出すための冒険。 肉体・精神、両方の旅が上手く物語られていて素晴らしい。多分翻訳もよいと感じる。 少々値の張る小説だけどお値段以上で大満足。





okabe@m_okabe2025年8月3日読み終わった歴史上ほとんどなかったことにされていた黒人奴隷に光を当てた小説。物語を与えることは、命を吹き込むことだと思った。 400ページもあるし、登場人物多いし、けっこう頑張って読んだ感。



画伯@ggahak2025年7月24日読み終わった『ジェイムズ』もそうだったけど社会構造のために生存が極めて不当に限定される環境下で生き延びるということは、勇気とか何か英雄的行為とか胸踊る手に汗握る冒険とかとはほど遠い、時に良心や正義に目を背けることもしなければならない過酷な道行きになるのだよな。いや、そんな環境を生き延びようとする強い意志は勇気としか言いようがないですが。そして生き延びたいから誰よりも恐怖し後悔もする。読み終えるのにかなり時間がかかったけど、エステバニコ(ムスタファ)の長い長い半生の記録、語りは時間をかけて読む方がふさわしいように感じる
画伯@ggahak2025年7月14日読んでるこの暑さで体力を消耗していて開くと寝ちゃうのもあるけど遅々として読み進まず…ちょっと軽めのエンタメでも挟むかなとも思うのだがそういうのこそ5〜6時間で読むより90分の映画で観たいと思ってしまいがち


karin@karin_022025年7月12日買ったこれから読むついに買った。 これから読むの楽しみ♪ 中の扉絵も素敵❤️ 小説で4千円越えはキビシイがちょうど貯まってたポイントを活用して2千円代で買えたのだ!





mikechatoran@mikechatoran2025年6月30日読み終わった海外文学16世紀に実際に行われたスペインのフロリダ探検の生存者3名による報告書の中の「四人目の生存者は(中略)アラブ系黒人である」というたった一行から膨らませた物語。物語る者と語られる(あるいは語られない)者についての「歴史」の非対称性が主軸なのだが、探検小説として、サバイバル小説として実におもしろく、読み応えがあった。征服された(あるいはされなかった)インディオによる第3の視点もあるのではないかと思わされた。人生について、人間性についても深く考えさせられる。

hifumii@higufumi2025年6月14日読み終わっためちゃオモロずっと面白くて読んでいる2週間充実していた。 エクス・リブリスのマイベストは『地図になかった世界』なのだけど、その隣りに並べたい。



























































