
JUMPEI AMANO
@Amanong2
2025年6月30日

生き物の死なせ方
渡邉悟史
読み終わった
就寝前読書
お風呂読書
第7章読む。前章の終わりのほうに、〈死体社会学的なものとは、社会が死をどう位置づけるかという問題を設定する発想とは異なる。むしろ死や死体が人間や社会に対して何を行なっているのか、そして人間や社会に何を執り行わせているのかという問題を設定する発想である〉(239-240頁)とあった。事例→理論→事例のおさらいというステップを踏むことで、さまざまな事例たち(死・死体たち)が読み手に対しどのような「力」を行使しているのか/し得るのかが、最初よりも見えるようになってきた感じがする。
4節の整理(「肯定的な死・死体」のデザインに抗する、あるいはそれとは異なるデザインのかたちについて)も、まとめのパートだけあって面白い。「何もしない死・死体」、「再造形された否定としての死・死体」、「危険な死・死体」。読むのに(読まされるのに?)集中するあまり、気づいたら身が縮こまっていた。
終章(結論)も短いけれど刺激的だった。「保全生態学」をどのようなものとして捉えるのか。そして〈本書の射程を超える〉(273頁)問い、私たちすなわち人間はどう死なせられるのか?

