
よあけ
@mogumogu
2025年7月3日

本売る日々
青山文平
読み終わった
江戸時代の本屋の話、と聞いて私が連想した内容と少し違った。いい意味で。
どんな職業でも、真剣にやるほどに人と深く関わる場面はあると思うけれど、本屋は扱うのが本だからこそ、関わりが心の深いところで起こるんだと納得する。
本屋の「私」はずっと人の話を聞いている。そして、人の気持ちの動きや距離を常にはかっている。それが主人公に、本に書かれた情報に詳しいだけの人になってしまわない一種の暖かみみたいなのを添えていて、とてもいい。
3話から成っているのだけど、3話目「淇一先生」が一番好きかな。



