
JUMPEI AMANO
@Amanong2
2025年7月3日

小名浜ピープルズ
小松理虔
読み終わった
就寝前読書
お風呂読書
10年を経た「震災後」を地元の人々はどう暮らしてきたのか。まさにそれぞれの暮らしが感情ののった言葉で綴られていた。
「ここから逃げられないのに、いつでも外に出られるんだって気持ちになれる。その感じ、小名浜っぽくないですか? 港って海に対して開かれてるから」(158頁)
「離れた数だけ、ふるさとができるっていうか」(197頁)
ハッとする言葉がたくさんあったし、読み手によってハッとするくだりは違うんだろうな、とも思った。帯にある
〈ぼくらはみな、だれかの悲しみのよそ者だ。〉
という印象的な言葉と、本文で出会い直す。そういうことかと思う。読み終わったあとには、ぜひカバーを取り外してみてほしい。細部まで良い本だった。



