にわか読書家 "版元番外地" 2025年7月3日

版元番外地
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下平尾直
業界本かと思いきや、さすが普通ではなかった。 まず文字組みも気になったのだが、どんどん内容に引き込まれて一気読み。 比較的王道のはずの1部でさえ、架空インタビュー、架空講義と進むにつれ、どこか不思議な気持ちになる。 2部以降はもっと小説?か何か別のものに感じる。 下平尾さんのつかう言い回しなのか、不思議で心地良い。 私は堺出身で、高校は天王寺に通っていたので土地勘もあるのに、見える景色がまるで違う。 本を読まなかった私とは、視点が全く違う。大阪に住んでいる間に共和国と出会いたかった。 紙の本の物理的な魅力が満載だ。 外観も美しい。 そういうことも、忌憚なく書かれている。 帯の推薦文ももっともで、私も最近、人文科学系の大学院に行くか悩んだので、「考えなければ安穏と暮らすことができるのに。」には笑った。
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