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@mybook12222
2025年7月5日

刑務所に回復共同体をつくる
毛利真弓
買った
読んでる
もうすぐ読了。
高校生の頃、心理学を志した僕に対して友達が「カウンセラーになるんやったら、自分の心のケアをしてくれる人もおったほうがいいね」と言ってくれた。
僕は犯罪心理学を専攻したけれど結局カウンセラーにはならない人生を歩んでいて、これを読んでいるとやはり相当な思いや覚悟が必要で、自分にはそれが足りなかったのだと感じる。物理的にも文化的にも閉ざされた異質な世界で、それまでの常識をまるごとひっくり返すような矯正方針を掲げることの苦悩たるや、計り知れない。
我々が望んでいるのは犯罪者が刑務所から甦らない世界なのか?抵抗されないように権威を振りかざし、萎縮して生きさせることが目的なのか?そして犯罪者云々の以前に、人どうしで心からの対話をすること自体の難しさをひしひしと感じる。
一方で、「これを読んだだけで何もかも分かった気になるなよ」というメッセージを毛利さん自身が発信しているようにも思う。心理職の目線だけでなく、多角的な視野をもって、もっと考えなければならない。



