刑務所に回復共同体をつくる

29件の記録
- ryo@mybook122222025年7月5日買った読んでるもうすぐ読了。 高校生の頃、心理学を志した僕に対して友達が「カウンセラーになるんやったら、自分の心のケアをしてくれる人もおったほうがいいね」と言ってくれた。 僕は犯罪心理学を専攻したけれど結局カウンセラーにはならない人生を歩んでいて、これを読んでいるとやはり相当な思いや覚悟が必要で、自分にはそれが足りなかったのだと感じる。物理的にも文化的にも閉ざされた異質な世界で、それまでの常識をまるごとひっくり返すような矯正方針を掲げることの苦悩たるや、計り知れない。 我々が望んでいるのは犯罪者が刑務所から甦らない世界なのか?抵抗されないように権威を振りかざし、萎縮して生きさせることが目的なのか?そして犯罪者云々の以前に、人どうしで心からの対話をすること自体の難しさをひしひしと感じる。 一方で、「これを読んだだけで何もかも分かった気になるなよ」というメッセージを毛利さん自身が発信しているようにも思う。心理職の目線だけでなく、多角的な視野をもって、もっと考えなければならない。
- いっちー@icchii3172025年7月3日図書館予約済み先週末に、「プリズンサークル」というドキュメンタリー映画を観る機会があり、そこに出てきた方の本。監督のトークを聞く中でこの本を知った。壮絶な出来事がたくさんあり今は現場を離れて大学教授をされているそう。 それにしても回復共同体を設けている刑務所が日本に一つしかないのに、その現場を支える貴重な人がその刑務所の歪な厳しさの中で離れざるを得ないのってほんとに悲しい。
- 仲嶺真@nihsenimakan2025年4月1日読み始めた本書は、日本の刑務所で初めてTC[回復共同体]の手法を取り入れた実践の報告を通じて、それをとりまく人や組織の動きをたどりながら、話して手放していくことが何を生むのか、そして誰がそれをしていく必要があるのか、人が変化・成長できる場とはどのようなものなのかについて考えていくことを狙いとしている。pp.17-18
- okabe@m_okabe2025年3月31日読み終わった行政の中で専門職として働くこと、新たな取り組みを始めることの難しさは痛いほどよく分かる。著者と似た境遇の中で、自分は専門性を発揮することに限界を感じかけていたが、本書を読んで勇気付けられた。
- ゆう@suisuiu2024年12月19日読みたいプリズンサークルの舞台。 《「あなたについて教えてください」と聞かれても絶対最後まで話さないような、そんな記憶や体験について語ってもらう場をつくることが、私の仕事だった——》 対等性と自由が尊重された集団のなかで対話を行い、個々人が抱える問題や症状からの回復を目指す「回復共同体(TC)」。映画『プリズン・サークル』の舞台となった島根県の官民協働刑務所で、日本初となるTCの立ち上げに携わった心理士が、その実践を初めて綴る。