
Ayako
@aya_rb
2025年7月5日

つまらない住宅地のすべての家
津村記久子
また読みたい
再読した
なんとなく心が疲れているときの津村記久子さんの小説は、処方箋のようなもの。
何も読めない気がするけれど何か読みたい、そういう時に、読めるというだけじゃなく薬にもなる本があること、そのことに心底ホッとする。
再読でも新作でも、それは同じ。
ニュートラルでフェアで、でも安易に流れることのない津村記久子さんの小説が好きだ。
主体があると同時に俯瞰がある、平熱の中に揺るがない倫理がある、飄々とした中に必ず軸がある津村記久子さんの小説が、心から好きだ。
病めるときも健やかなるときも津村記久子、と勝手に思っている。
養生としての読書。
今回の再読もまた、滋味深い養生でした。
