
ヒナタ
@hinata625141
2025年7月5日

月まで三キロ
伊与原新
読み終わった
科学にまつわるトピックを違和感なく物語に溶け込ませることができるのが伊与原文学の持ち味と思うのだけど、デビューがミステリーなせいか中間小説的な短編の中にも小さな謎を仕込むのもとても上手いんだなぁとこの短編集を読んで気付かされた。そして伊与原文学のベースには傷ついた人への優しい眼差しが必ずある。だから安心して読める。
「あなたもわたしも、138億年前の水素でできている」そんな言葉が母を失った娘と妻を失った男の世界を塗り替える『エイリアンの食堂』、本当に良かった。読めてよかったです。



