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ヒナタ
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@hinata625141
  • 2025年10月4日
    デスチェアの殺人 下
    デスチェアの殺人 下
    は〜おもしろかった。時間が溶けた。 今回の事件は過去イチってくらいエグいけど、カウンセリングを受けるポーがインタビュー形式で事件を振り返るという形式がとられているので、とりあえずポーは死なないことと、ひどすぎる現実を見たあとでこうしてケアを受けていることがわかるので、そのことだけを頼りに読み進めた。この形式がとられたことは著者から読者へのケアにも思える。それ以上は何も言えないけど…。 個人的に対カルトのミステリは大好物だし、どの国でも起きているバックラッシュ的な現実が描かれているのもよかった。 次も楽しみ!!
  • 2025年10月4日
    デスチェアの殺人 上 ワシントン・ポー (ハヤカワ・ミステリ文庫)
    いやーやっぱポーシリーズ面白い!!!!!と叫びながら下巻に突入
  • 2025年9月30日
    小泉セツとハーンの物語
    小泉セツとハーンの物語
    児童書の偉人伝はサクッと読めるので好き。ばけばけのモデルのお二人。ハーンさんが日本に来るまでの半生が波乱万丈すぎてびっくりした。時代を思えば本当に変わった人だったんだなぁ、でもそれがかっこいいなぁとしみじみ思った。朝ドラ楽しみです。
  • 2025年9月30日
    文章教室
    文章教室
    1983年に始まったあしかけ6年間の連載がその10年後の1999年に単行本になり、さらに26年後の今年、文庫になった。著者もすでに亡くなってる。この本を復刊したかった編集者さんがいるのかな。文庫化に至ったストーリーを知りたい。 でも実際に今読んでもすごく面白い。文章教室というより、連載時のタイトル『名文鑑賞』のほうがしっくりくるかな。 『雪国』の冒頭「夜の底が白くなった」という一文を引き、「これは説明ではない。表現である。」と、雪国育ちの自分がたどり着けなかった表現に悔しがる一番最初の文章がとても好き。この著者、八木義徳の文章も名文だと思う。
  • 2025年9月30日
    連続テレビ小説 ばけばけ Part1
    連続テレビ小説 ばけばけ Part1
    半年間よろしくお願いします!の期待を込めて事前購入。初日から夢中です。松江行ってみたい〜!
  • 2025年9月29日
    南洋標本館
    南洋標本館
    日本統治下の台湾で最高の教育を受ける陳と台湾生まれの日本人・琴司は気の置けない友人同士であり、ともに夢であった植物学者になれたのに、出自によって隔てられ、それぞれに太平洋戦争に巻き込まれていく。 それにしても陳の人生よ…!対日協力者である父親のおかげで台湾人としては贅沢な教育と生活を得る一方、2等国民としての天井があり、やがて「日本人」としてインドネシアに派遣され今度は現地の人々を搾取する側に立ってしまう…… 陳の人生の後半には、スカルノなど実在の政治家たちも出てくるインドネシアの独立運動にまで話が進んでいくところもめちゃめちゃ面白かった。 波乱万丈の陳に比べれば、何度も召集は受けたにせよ琴司の人生は凪のようではあるのだけど、それでも最後に陳を見送る時に彼が言った言葉があまりに誠実で本質を突いてて泣ける。そこにある友情は本物なのに、時代が二人を引き裂いていく。 反戦、反帝国主義のぶっとい背骨を感じる物語でした。こういう小説を読みたかった。
  • 2025年9月29日
    をとめよ素晴らしき人生を得よ
    書店で出会った本。わたしは「女人短歌」のことも知らなかったのだけど、「青鞜」があり「女人芸術」があり「ラ・メール」があり、どの業界も男性中心で女性というだけで軽く見られるなか、女性だけの場は必然だった。短歌界もそうだったんだなと知る。正当な評価を与えられなかった女性の文筆家やアーティストの歴史を掘り起こすのはいつだって応援したい。 それにしても短歌界、恋愛ドロドロ事件多いっすね……という印象も強い笑 恋愛そのものがアナーキーであった時代。 取り上げられているのは知らない作家さんばかりだったけど、瀬戸夏子さんの文章がほんとうに先輩たちへの愛情に満ちてて読んで良かったです!
  • 2025年9月29日
    イン・ザ・メガチャーチ
    推し活にハマって日常を逸脱していく人、推し活転じて陰謀論にハマっていく人、推し活を仕掛ける側でありながら一線を踏み越えていく人、ファンダム経済をめぐる三者三様の物語が交錯する。良い小説は社会の鏡でもあると思うのだけど、その中でも朝井さんはほんとうに社会の空気を小説という形に正確に落とし込むのがめちゃめちゃうまいなって思う。それに「推し活」って人によって程度の差はあれどエンタメを享受する人間なら誰しも無関係ではいられないわけで、今回のテーマはとくに他人事ではいられない引力がある。 朝井さんはインタビューで「おじさんがおじさんを救う物語があまりない」というお話をされてるけど、今作では若い男の子との会話でおじさんが救われるというエピソードがあってそれ自体はとても良かったのだけど、やっぱり年齢差があるとそこに危険性が忍び込む。おじさんがおじさんに救われるのがきっと一番平和。そんな物語が増えていくといいねって思いました。
  • 2025年8月31日
    物語の役割
    物語の役割
    〈言葉で一行で表現できてしまうならば、別に小説にする必要はない。ここが小説の背負っている難しい矛盾ですが、言葉に出来ないものを書いているのが小説ではないかと思うのです。一行で表現できないからこそ、人は百枚も二百枚も小説を書いてしまうのです。 ほんとうに悲しいときは言葉にできないくらい悲しいといいます。ですから、小説の中で「悲しい」と書いてしまうと、ほんとうの悲しみは描ききれない。言葉が壁になって、その先に心をはばたかせることができなくなるのです。それはほんとうに悲しいことなのです。人間が悲しいと思ったときに心の中がどうなっているのかということは、ほんとうは言葉では表現できないものです。けれども、それを物語という器を使って言葉で表現しようとして挑戦し続けているのが小説なのです。〉 ほんとうにそうだなぁと思いながら読んだ。今はもう手元にない『博士の愛した数式』を読み返したくなる。ポール・オースターの『ナショナル『ナショナル・ストーリー・プロジェクト』も読んでみたい。
  • 2025年8月29日
    君が戦争を欲しないならば
    録画で『火垂るの墓と高畑勲と7冊のノート』見た流れ読み返す 戦争協力をした詩人たちの話からこの国の空気に流れやすいメンタリティについて語る「戦争を欲しないならば、何をなすべきか」はほんと名文だと思う
  • 2025年8月28日
    ウンム・アーザルのキッチン(たくさんのふしぎ2024年6月号)
    書店で目に入って思わず購入。 イスラエルに住むアラブ人、その中でもさらに少数派であるキリスト教徒である老婦人ウンム・アーザルさんの人生。生まれ育った国で差別され、14歳で学校を辞め働き通し、その手で生み出す料理でたくさんの家族を育ててきた彼女の人生の豊かさを知ること。裏庭でスイカと白チーズを著者と一緒に食べながらおしゃべりしてる最後のシーンがとても好きです。 絵もすっごく素敵でした。
  • 2025年8月28日
    矢沢あい『NANA』の世界(42)
    矢沢あい『NANA』の世界(42)
    冒頭の辻村深月先生の、矢沢作品についての文章が本質を突いててよかった。矢沢先生のインタビューも読み応えあった!
  • 2025年8月28日
    ルポ コロナ禍の移民たち
    外国人労働者が雇用の調整弁としてまっさきに首を切られること、他国では進んでいた留学生の受け入れも日本ではぜんぜん進まなかったこと、すべての行政サービスの外に置かれる難民たち。本当にこの国は〈日本人ファースト〉で外国人は常に例外にされてしまう。 「日本は、国民になにもかも任せて、国がなにもしない。国に責任感が全然ないのかなと思いました」という留学生の言葉に、本当にそうだったなと当時を思い出す。他国のきびしいロックダウンが正しかったとも言いきれないけど、あとから検証することが一番大事なことだと思う。
  • 2025年8月28日
    ルカの方舟
    ルカの方舟
    伊与原さんブーム。火星からの隕石に生命の痕跡を発見したことで世界から注目を浴びる研修室にふってわいた捏造疑惑と教授の突然の死。 データは正しいことを証明するためにあると思われているけれど、不正を証明するためにも利用されることはある。ということを、ぜんぜんジャンルは違うのだけどほぼ同時に読んでいた加藤陽子先生の『それでも、日本人は「戦争」を選んだ』でも強く感じたことだった。不思議な偶然。 この国で研究職として生き残ることがどれほどハードルの高いことか、ご自身の体験や周囲を見ていろいろ思われるところがあるんだろうな…と伊与原先生だから書けたであろう、研究の世界の過酷さが印象に残った。
  • 2025年8月28日
    それでも、日本人は「戦争」を選んだ
    先日NHKで放送された「シミュレーション」というドラマを見てかなり消化不良だったのでひさびさにこちらを再読。加藤先生の御本はやっぱり面白い! なぜ「戦争」を選んだのか、タイトルそのままの問いへの答えは、歴史的な経緯もあるし、かなり複合的。そのあたりの史実を可能な限り落とし込んだ骨太なフィクション作品が作られるといいんだけどな〜
  • 2025年8月23日
    コンタミ 科学汚染 (講談社文庫)
    一人の優秀な女性科学者の失踪と彼女が関わっていたとされる疑似科学ビジネスの謎を追うミステリー。 科学が人の心を救うわけではない、だから往々にして科学(という名の正しさ)が負けることがある。誰だって不安につけ込まれることはあるし、何かに祈らざるを得ないこともある。この物語は科学者の視点だけど、そんな人間の弱さを突き放さない、優しい視座があるのがよかった。
  • 2025年8月16日
    ジョゼと虎と魚たち
    帰省先で初めて入ったカフェの本棚にあったのでひさびさに手に取った。家にもあるのにね。いくつか再読。 「お茶が熱くて飲めません」 数年ぶりに訪ねてきた元恋人との再会のひととき。ユーモラスで好き。おせいさんの大阪ことばはいいなぁと、最初の一編から引き込まれる。 「恋の棺」 自分に気のある甥っ子と過ごす夏のホテルの一日。全然いやらしくないのに官能的。タイトルも好き。 「ジョゼと虎と魚たち」 これ文庫でもたった25ページしかないんですよね。これをいっさいの中弛みのない長編映画用の脚本に仕立てた渡辺あやすごい。原作ももちろん好きです。ジョゼが恒夫を揶揄うように「管理人」と呼び、恒夫も恒夫で「管理人としましては…」とか言い合ってるとことか、日常と言葉に溶けとむ愛。
  • 2025年8月16日
  • 2025年8月16日
    コロナ禍と出会い直す
    「この夏の星を見る」という映画を見てからコロナのころのことを少し振り返りたいなと思って選んだ一冊。 世界的に見ればコロナを抑え込めたとはいえ、それで不問にするにはおかしなスローガンや社会の空気形成があったのは事実で、そういうのはいちいち振り返る必要があるし、次に起きるのはコロナじゃなくふたたびの戦争かもしれない。 日本は同調圧力が強い社会というのはよく言われるし、それってなんなんだろうとずっと考えてたんだけど、結局は他人の決断を尊重できない、尊重まではしなくてもいいけど他人は他人だと割り切る力が弱く、他人の決断を許せないと感じてしまうことが根本にあるのかなと本書を読んで考えた。 きっと社会の空気というのは変えるのは難しくて、だからこそ過去を振り返ることが大事なんだなと思った。
  • 2025年8月15日
    翡翠色の海へうたう
    再読。 慰安婦問題は日本の問題なのに日本ではきちんと語られてないよね…と改めて思う。本書はフィクションとしても読みやすいし、当事者でない人が難しい歴史問題に触れることについてもとても誠実なのでおすすめです。
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