
K
@weitangshaobing
2025年7月6日

ショートケーキは背中から
平野紗季子
読み終わった
【好きなところ引用】
やっぱり虚無にはごはんが効く。失われた生命力はその日のうちに取り戻さなくちゃいけない。それからの私は、どれだけ追い詰められていようと、どれだけしんどかろうと、ものを食べる気力さえ残っている限りは必ずごはんを食べて 1日を終えることに決めた。それが自分が自分であるために執着すべき時間だとわかったからだ。(p.12)
店は開かれた存在だ。家と違って鍵がかかっていないのだから変人だろうが厄介者だろうが、ひとまずはどんな人でも受け入れる覚悟がないと成立しない。それってつくづくすごいことだ。いくら経済活動だといっても見ず知らずの人に席を用意し温かい飲みものや食事を提供して一時を過ごしてもらおうなんて、ギブの精神が根底にないとやっていられない。(p.101)
小休止 常温の水の味のつまらなさは異常。(p.146)
パイの実食べると口の中がパサつくとか言っている人はナンセンスだ。パサつくのは当たり前だろう、むしろパイの実にとっての初めての水分となれることを光栄だと思えよ!(p.182)
