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@DN_HP
2025年7月6日

怪談稼業 侵蝕
松村進吉
読んでる
心に残る一節
古本
「幽霊はいるかも知れないし、いないかも知れない。どっちでもいい。
ただそういった話を集めて書くだけの私にとっては、どちらであっても違いはない。そして、あえて云うならーそんな異常な話がごろごろ転がっているこの現実そのものは、確かに存在している。
体験談の中身の解釈はともかく、それを語る人自体は実在する。次から次へと、まるで誰かに派遣された刺客のように、尽きることなく私の前に立ち現れる。
もしかすると私が書かなければならないのはそういった、私を変容させようと目論むこの世界、そのものなのかもしれない。」
