
りなっこ
@rinakko
2025年7月8日

シェイクスピア全集(10)
ウィリアム・シェイクスピア,
松岡和子
読み終わった
再々読。材源である物語自体が古いふたつの民話(高利貸しの話と王女の夫選びの話)からなるそうで、ヴェニスとベルモントそれぞれの話が交互に進む。女相続人ボーシャと侍女ネリッサコンビの活躍や、駆け落ちをするジェシカのエピソードが好き(どちらも男装と指輪が欠かせません)。
話はとても面白いけれど、金持ちのユダヤ人シャイロックの存在が読む側を落ち着かせない。誰からの同情も得られぬ老人。近年(大戦後)ではシャイロックを全くの悪役として扱うことは少なくなり、偏見や侮辱を受けてきた犠牲者という解釈がされがちという。

