
あこ
@jt-aw05246-888
2025年4月24日

空から森が降ってくる
小手鞠るい
読み終わった
借りてきた
✍️野の花を食べられてもなんとも思わないのに、なぜ、睡を食べられたらくやしくて、恋しいのか。延々と考えつづけていた日々もあった。
私の導き出した答えは「私が植えた」の「私」だった。私は睡蓮を通して、自我に執着しているのである。その証拠に私は、見知らぬ人の家の池の睡蓮が食べられていても、なんとも思わない。むしろ「どんどん食べたらいいよ、好きなだけ」と思っている。自分の家の睡蓮だから、食べられたくない。私の家の、私の植えた睡蓮だけは、食べてもらいたくない。
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若くて元気なりんごの木がたくさん、豊かな実をつけるのではなくて、その逆。死にかけている老木の方が、美味しい実をたくさんつけるのだ、と。それは、木が生き残りをかけて必死で生らせている、命の実なのである、と。
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