
翠
@mdr_33
2025年7月10日

獣の奏者 2王獣編
上橋菜穂子
読み終わった
気持ちを抑えきれなくて、買ってすぐに読んだ。
最高の読了感。満足感と、喪失感。
あの頃のエリンを知っているから、今のエリンを見ると寂しく感じてしまう。
それが大人になるということなのかもしれないけど。
初めて読んだ時、イアルが好きだったことを思い出した。
エリンとリランの、暖かな愛の感触を思い出した。
子供の頃は、先が気になってひたすらにページをめくっていただけだったけど、今読むと、エリンを取り巻く複雑なものがずっしりと心に響く。
狐笛のかなたの時も感じたけれど、複雑に絡み合ったものをほどいていくのがすごく上手で、心地いい。
どのように物語を構成しているのだろう。
あとがきを読んで、本来はこの2巻で終わりだったのだと知った。当時の人は続きを読みたくて仕方なかっただろう。な。
情景描写の美しさにうっとりとする。その風を感じたくて何度も読み返してしまう。

