藤野ふじの "文豪と犬と猫 偏愛で読み解く..." 2025年7月12日

文豪と犬と猫 偏愛で読み解く日本文学
山本さん、こんにちは。宮﨑さん、こんにちは。からはじまる往復書簡形式の文芸評論。「文豪と犬と猫」というタイトルから、文豪秘話的なことを期待して読む人いるかもしれないが、その期待以上に文豪の、犬と猫にまつわるあれこれが満載だった。志賀直哉、やばいな……と思い、さっそくあまり読んでいなかった志賀直哉の本を読みたくなった。あと、文豪たちが互いの犬猫愛に、どん引きし合ってそうなのもいい(筆者ふたりの犬猫愛も文豪に負けずに深い)。 エピソードトークで終わらず、犬と猫に絡む文豪のエピソードから彼らの作品を改めて読み解いてくれるため読んだことのある作家の本も読みたくなった。奈良にもいきたくなる。沼。 ふたりの書簡は、文豪に呼ばれるようにどんどん深いところに降りていく。あとがきを読んでちゃんと戻ってこれたことに少しほっとする。
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