シャガ
@filifjonka
2025年7月14日

黒馬物語
アンナ・シューウェル,
三辺律子
一気読み。動物福祉に影響を及ぼした馬による一人称の動物文学。まず馬にイタズラする少年への平手打ちの描写で、馬を大切に扱わない者への作者のスタンスが示される。そして狩りに馬を使うことについての批判がインパクトあった。小さい野うさぎ一羽のために立派な馬二頭と人一人の命が奪われる理不尽な営み。そして労働者の過酷な労働状況の描写、馬を酷使するのは、使う人間も酷使されてるからだよなあ。馬を可哀想な目に合わせる愚かな人間がたっぷり登場するのでしんどかったけど、その狭間に現れる善良な人間の佇まいに目を洗われるようだった。



