
ざらめ
@theLahme
2025年7月15日

あなたのための短歌集
木下龍也
読み終わった
@ 自宅
「あなたのための一首」をまとめた本なだけあって、本来なら歌人・木下龍也さんと依頼主との間にだけ交わされた密やかな約束事を、そっと盗み読みしているような、甘やかな背徳感が横たわる。時々、目にしたことをちょっと後悔するような鋭いものも含まれていて、盗み読みの代償を支払わされるような、でも共犯者のような。とても珍しい読了感のある本だった。
秀英にじみ明朝で書かれているのがまたすごく良くて!見開きの左のページの短歌が、まさに「刻印されている」という感じで迫ってくる。これはもう、この文字を選んでくれてありがとう。