旅するやまねこ舎 "大江健三郎自選短篇" 2025年7月16日

大江健三郎自選短篇
取り急ぎ、なる早で『セヴンティーン』だけ読みます。→7/16読了。 参院選が国民の不安や不満を脳内リピートさせる中、本作の主人公の心理が現代の若者の心情のアナロジーとして読めた。 本作の主人公は誰にでも理解されず、ひとりぼっちのセヴンティーン(17歳)。皇道派の政治家の演説会にサクラとして動員された後、入党。《右》少年となることで、あらゆる懊悩から解放され、「天皇陛下の御子」の心で勇敢かつ凶暴な乱闘に恍惚感を得ていく。 本作の発表は1961年。背景にあるのは60年安保闘争だが、一周回って今回の参院選後の政局がとんでもないことにならないことを願うばかり🙏
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