いるかれもん "子どものための精神医学" 2025年7月15日

子どものための精神医学
(また書き直すかもしれないけれど、読み終わった直後の気持ちをそのままぶつけて書いてみる) 途中図書館から借りた本を読んだりしてたので読み始めてからだいぶ時間が経ってしまった。また、レビューは詳しく書きたい。宣言通り素手で読める一冊。今まで他の本で読んだこともトピックも多いけれど新鮮な気持ちで読めた。おそらく、子どもの発達の全体像を示し、その中での各精神障害の位置付けを示しながら書かれるという構成と、みずみずしい文章のおかげだと思う。「関係の発達」と「認識の発達」の2次元平面で子どもの発達を考えるという、その考え方を知れただけでも十分な価値がある。 あと、発達におけるマザリングの役割についてとても面白かった。乳幼児の表情は、実は何か感情の表れではないけれど、周囲の大人がそこに感情を見出すことで子ども時の情緒が発達するらしい。子どもの感情を大人が正しく読み取れているとか、実は勘違いとかそういうことではなくて、「子どもが喜んでいる」と直感し、それに応答することが大切というのはなかなか示唆的。実は直感で素直に反応するって大切なのかもね。 他にも社会性の話などについても目から鱗だった。 専門書で、ページ数は460ページと、なかなか分厚くて手を出そうとは思えないかも知れないけれど、読みやすくて、面白いこと間違いない。間違いなく名著だと思う。 是非是非多くの人の読んでほしい。読み継がれてほしい。私もまた読み返したい。
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