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@hrv8k
2025年7月17日

氷点(下)
三浦綾子
読み終わった
勢いのままに読み切る下巻、続編の方は本編(と言うのかはわからないけれど)ほどは読み込んでいないため、うろ覚えの箇所も多かった。ことの発端となった20年余り前の事件の関係者たちとの出会いはあまりに出来すぎた偶然とも言えるが、これもまた『大いなるものの意志』なのではないかと思わされる。
他者を罰したり責めたりする人は、その人の正しさの絶対的基準で他者を見ているという。
自分は善であるという思いが他者を低く見せる、といった意味合いの文章が心に残った。
各人物の持つ罪へのありようが実に三者三様で、それぞれの切実な苦悩の断片を受け取りながらページを捲った。
