土田(つちだ) "ミシンと金魚" 2025年7月18日

ミシンと金魚
ミシンと金魚
永井みみ
認知症を患った女性の一人称視点で書かれた自叙伝的小説。 ……という設定だけ聞いて、時系列的に混乱した文章が続くのかな〜という先入観を持って読み始めたのですが、すぐにその偏見を恥じました。思い出した順に喋ってるだけで、本人の中では語りに筋が通っている。周囲と流れている時間が少し違うだけなんだ(って簡単に言うけどそこから生まれる衝突や困難は無視できないよね、複雑)。 幸せって用意されるものじゃなくて自分で見つけるものでしかないんだなあとしみじみ。
読書のSNS&記録アプリ
hero-image
詳しく見る
©fuzkue 2025, All rights reserved