ミシンと金魚

30件の記録
- 葉鳥@kihariko2025年8月9日読んでる認知症のおばあさん視点で語られる半生。 周りから見れば脈絡がないのかもしれないが、本人からすれば過去の記憶はしっかりと残っているし自分がボケているという自覚もあり、ときどき辻褄が合わないだけで物事は一貫している。認知症って実際にそんな風なのかな。 死んだ知り合いや兄の人生がどんなだったかはすぐに言えるけど、自分の人生を振り返るとどうなのだろうという心情と息子の嫁とのやりとりが強く印象に残っている。
- 読書記録@records2025年8月3日読み終わった勢いに引っ張られて、最後まで一気に読んでしまった。壮絶だった。 認知症の主人公の視点から主人公が考えたことや喋ったことがそのまま口語で書かれている小説なのだけど、周囲の人間の言葉も主人公に聞こえたまま描写されているから、主人公がその意味を理解できていなかったり勘違いしたりしていても、読み手からすると周囲の人間の意図するところがわかる、という書き方がされている。(それと同時に主人公の心情もわかるから哀しくなる場面もある) 老いていろんな出来事を忘れてしまっても、忘れることができない人生での後悔と幸福について語られる。
- 土田(つちだ)@chappa_61T2025年7月18日読み終わった認知症を患った女性の一人称視点で書かれた自叙伝的小説。 ……という設定だけ聞いて、時系列的に混乱した文章が続くのかな〜という先入観を持って読み始めたのですが、すぐにその偏見を恥じました。思い出した順に喋ってるだけで、本人の中では語りに筋が通っている。周囲と流れている時間が少し違うだけなんだ(って簡単に言うけどそこから生まれる衝突や困難は無視できないよね、複雑)。 幸せって用意されるものじゃなくて自分で見つけるものでしかないんだなあとしみじみ。
- t@tm_10332025年7月13日読み終わったカケイさんの密度の濃い人生を追いながらどんどんページを捲る手が止まらなくなった。 認知症の方の目線や思考の描き方がとてもリアルだった。全てを忘れてしまうわけではない。認知症だからと一括りにはできなくて、その人らしさも感情もそこにはある。
- 郁金香@oichan2025年5月26日読み終わった明日は老人ホームにいるおばあちゃんに会える日。 認知症のおばあちゃんの気持ちが少しでもわかるといいなという期待も込めて読んだ。 頭の中が色々とびとびになるのって、本当にこういう感じなんだろうなぁ。 読んでて辛くもなったけど読み終わったらすごく優しい、安心した気持ちになれた。
- F@piyo12002025年4月27日読み終わった自分は涙脆いなと思う。病気の人、年老いた人の話を読むと、自分がこうなったらどうしようとリアルであればある程怖くなってしまう。この気持ちをどうしたら良いんだろう。 一方解説では、これは救いの文学だといわれる。必ず訪れる死を自分はどう迎えたいのか、考えさせられた。 怖くなるほどリアルだった要因に、認知症のおばあさんが考えている頭の中を詳細にかかれていることがあったと思う。話し方やその人が生きた時代の少し前の話、仕事のこと、子供が死にやすかったことetc 1冊全てがカケイさん目線でかききられていて圧倒された。こちらが事業のわかる分かりやすさと、カケイさん目線の分かりにくさが混ざっていた。
- 夏しい子@natusiiko2025年3月8日かつて読んだすごく良かった。 広瀬のばーさんのほっぺたを、目張りと一緒に流れ出したくろい涙が、幅広の涙が、だらだら、垂れる。 の部分では泣けた。 おてんとうさまは、そう易々とゆるしてくんない。 の部分は突き刺さった。 壮絶な人生だったカケイさんに少しでも幸せになってほしいと思っていたけれど、カケイさんは不幸せでは無かったのだろうと最後は思った。