うぎょっぴ "西の魔女が死んだ" 2025年7月18日

西の魔女が死んだ
旦那さんが実家から学生時代に読んだ本を大量に持って帰ってきてくれて、そのなかの1冊! ずっと気になっていたけど、読む本に悩むと毎回記憶から抜けて、ここまで読まずじまいになっていたこの作品。 読んでる間ずっとそのときどきの場所の匂いや気温まで伝わってきて、作家さんって本当にすごいなぁと大尊敬。読んでてひだまりと、草いきれの香りを感じるなんて初めてで! シンプルで読みやすい端的な文章なのにあたたかくて、みずみずしくて、とっても鮮やか。 「家にいるのにホームシックになる、胸が締め付けられる」という表現だけで、思春期に感じた孤独感と突然襲われる鬱々としたあの感情を表現できるのがすごい、、 文章力があると、長々と説明せずとも的確に複雑な物事を描写できるんだなぁ。 魔女修行において大切なことは、「すべて自分で決めること」 というのは、大人になった私にもすごく刺さる一文だった〜 規則正しい生活をして、自分でやると決めたことは投げ出さずにこつこつとやり抜く。 その積み重ねは、強い生命力となって、やがて超能力的な力が身についていくんだろうなと。 最後のおばあちゃんと意思疎通ができたシーンは大号泣だった( ; ; ) 私はおばあちゃんが亡くなってから青い蝶々によく会うようになったんだけど、私も主人公のまいみたいに、おばあちゃんからそばにいるよサインを受け取っているのかもな、と思った。 まいのその後を描いた「渡りの一日」は、本編とは全然違った作風で、かなりコメディ。 文章のテンションが全然違くて、作家さんって作品の中で神の立場だけど、いろんな神様になれるんだなと実感。 渡りの一日と本編では、都会と田舎、移動と滞在(本編では家の敷地からでなかった)など、かなり対照的なつくり。 けどまいがおばあちゃんとの生活と死別を経て精神的に強くなり、そしておばあちゃん以外の強く自由な女性から、生き方を背中で見せられて刺激を受けるというところに本編との繋がりを感じた! わたしも全部自分で決めよう! そして決めたことをやり抜こう! と思った! あと、作中に出てくる生き物と植物が分からなすぎて毎回調べたからその辺りの知識も欲しいなぁ〜 読めて良かった〜!!
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