
hina
@hina
2025年7月19日

汝、星のごとく
凪良ゆう
読み終わった
感想
自分用
ネタバレ
@ 図書館
【ネタバレ】
1日で読み終わったー!面白いかどうかというより考えさせられるような?島のカップルのドキュメンタリーを見ているような気分だった。
最後に話はまとまっていて良かったんだけど結構クズというか、自由に生きていらっしゃる方が多いなという感想。これも島の人たちと同じように湿った同情、無意識な可哀想のおしつけ、過干渉で見当違いな批判なんだうなと思った。
とりあえず親たちの身勝手なこと!!!櫂のとこも暁海のとこも圭ちゃんのとこもみーんな三者三様親が身勝手で悲しかった。櫂の母親は本当に最初から最後まで息子が見えていなかったな、
子供時代は都合のいいペット、成人してからは金の成る木としか見てなくて、胃がんになったって知った時も「怖い」を免罪符に何もしなくて。男もクズばっかだしなんで母親になったんだって感じだった。
でもその恋愛脳的なところは1部遺伝してて暁海が好きと言いながらその場の感情でどうでもいいや!快楽に逃げよう!って次々に女と寝て、でも純愛です!みたいな雰囲気を出してたとことか、金使いにルーズなところがかなり人間味があってクズの素質ありだなと思った。逆にこの弱みに付け込まれても優しくしてしまう弱さとかは父親から遺伝してて、だからこそ櫂の父親はこのクズ母親と結婚してしまったのかなと思った。何気に胃がんも遺伝してるし。
前半では櫂は顔が整ってて優しくて才能もある子って感じでかかれてたけど結局理性的に振舞っていた子供でしかなくて、うまく成長できなかった部分が成人期の櫂の行動とか言動とか心情に大きく影響を与えていたなと思った。無意識とはいえ暁海のことかなり見下しすぎだろ、無意識とはいえ暁海のこと順従なペットだと思ってた節あっただろ。なんだ節約して精一杯買ったであろう芋っぽいワンピースを着てて可愛いって!モラ気質あるだろ!なんださとるはそんなんじゃない島の価値観で喋るなって!それはさとるがショートカットで好みじゃなかっただけで理恵さんが来てたら速攻寝てただろ!!
なんだ金はいらないけど少なくとも7年は関係をもてる…って!ほんとにいらないなら北原先生みたいに使わないで置いとくことも出来ただろ!ほんでよってたからと言え4万は無理?はかなりキモすぎて引いた。なんで手取り14万でゴミ母親がいるって知っててそんなこと言えるんや、なんやその優しい(笑)な性格は。でも京都弁可愛いんだよなぁ〜
暁海は最初から最後までずっと可哀想だったな、母親結構初手の父親の家に火をつけようとしたところから鬱入ってただろ、いつ爆発するのかとビクビクしてたわ。まぁ普通に父親の方がカスなので仕方ない部分はあるけど。とうこさんがなんでこのカスを略奪するほど好きだったのか最後までよく分からなかったし、確かにとうこさんは素敵女性風で一つ一つの発言も素敵女性風なんだけど略奪の正当化の仕方がきもすぎて全然頭に入ってこなかった。なんで父親取られて母親おかしくさせられたのにこいつに心頭してたのか謎。学費出す〜の流れも当たり前だしなんなら母親が作った借金と交通事故代もこいつらが払うべきだろ。何がショップ作るからお金ないだよ。この辺がかなりしっくり来なくて気持ち悪かったな。母親も娘が一生懸命稼いだお金で宗教につぎ込んだりちょっと責められたからって自動車で交通事故起こしたり短絡的で後先考えれないどうしようもなさが際立ってたな。死ぬなら一人で焼身自殺してくれなんで自動車で死のうとしたんや、部外者の私がお前早くしんでくれ、、、っておもってたわ。娘のことを一応思っている純粋さとかどうしようもなさが櫂の母親より感じられてより厄介で鬱陶しい毒親だなと思った。
毒親といえば圭ちゃんの両親も例外ではなくて、息子の性的志向を理解できなかった結果罪のない人を沢山巻き込んで事件に発展させて結局息子を世論の標的の的にしていて最悪だったな、事件化しなければ大学を辞める必要もなく顔写真付きで性的志向が世の中に出回ることもなかったのに…圭ちゃんもどっかで自殺していると予想。
尚人が自殺するのは意外だった。あそこの再出発できそうな雰囲気のあった最後の夜のところは少し泣いてしまった。楽しい気持ちで、再出発できそうな雰囲気で夢を見れた時に死にたかったんだろうなって思う。櫂も同じようなことを言っていたし。
櫂が死ぬことと北原先生の元に戻るところは想定できる内容だったな。北原先生いいひと過ぎて泣いた。良い人というかこの人も自分が昔起こしたこと(教え子を妊娠させる)を正当化するためにその後の人生を歩んできた感じあったけど結果オーライで櫂のことも暁海のことも救っていてよかった。
結局なんで教え子が出ていったのか不明だし最後もなんでよりを戻さなかったのか微妙だけど。ほんでこの島に残り続けるメリットってあるのか???
この互助会的結婚が自分の理想だなと思う。
やっぱり田舎と東京の遠距離って無理なんだなあー島の息苦しい感じとか逃げられない感じが経験したこともないのに凄く強く感じられて没入型の小説だなと思った。
プロローグとエンドロールが同じ文章なのに感じ方が変わって面白いなぁと思った!
あと2人の話が交互に出てくるからこれ相手はどう思ってたんだろ?ってモヤモヤすることがなくて個人的に凄く読みやすかった。主人公たちの行動にも矛盾とか理解できないところがなかったので入り込みやすかったのもある。
恐らく伝えたかったことは他人にどう思われるかじゃなくて何が正解かとかじゃなくて自分がしたいことを突き進め、って事なんだろうけどこれができる人間がどれくらいいるのだろうか。結婚観もだし人生観もだけどかなり刺激をくれる本だと思った。
普通に1部斜め読みしたけど
あと普通に人生環境ゲー周りの人間ゲーすぎる。暁海に北原先生が、櫂に植木さんがいてくれて良かった
色々あったけど全体的に書かれていないことはないんじゃないかってくらい綿密に練られている気がして良い本だなぁという感想。最後のタイトルの伏線回収も良かった。暁海も櫂を星みたいって言ってたけど櫂も暁海を星みたいに思ってたんだね。この星に当てはめてるイメージは2人とも違っている気がするけどそれも綺麗だと思った。
