
はなつめ
@hanatsume
2025年7月19日

死の講義
橋爪大三郎
読み終わった
本書は中学生でも読めるよう簡易な言葉で書かれた本である。読みやすく、内容も理解しやすい。
一方で、様々な宗教における「死」のあり方を説明しておき、最後にどの宗教を信じるか?を問う。それはいささか乱暴な気がする。学生は与えられた選択肢から選ぶことを得意にさせられているため、大人のように批判的な目で見ることが難しい。もしかしたらここにない思想があるかもしれない、という新たな発想を潰しかねない誘導だと思った。今まで哲学してきた人々の考えがすべてだ、という著者の傲慢さを感じる。死の先について決め切ってしまえば楽だと思うが、考え続けるのが生きることではないのか、と思う。