
reina
@dawn_39
2025年7月13日

月とコーヒー デミタス
吉田篤弘
読み終わった
私の人生の中で、この人の本に出会えて本当によかった...!そのくらい吉田篤弘さんの本が好き🕊️
ほんとうに、なんて優しい物語を描く人なのだろう。
・大人たちの意見はさまざまで、そう簡単にあきらめるなと言う人と、引きぎわが肝心なんだと言う人がいました。
でも、彼は最初から分かっていたのです。自分は空を飛ぶのにふさわしい者ではない、と
・もし、うまくいかなくても泣くことはない。お前はすぐに泣くからな。挫折はいいものだ。
葛藤や迷いが人を成長させるのだから
(いつか、自分もこの言葉を誰かに手渡したい)それが、彼にとって生きて行く意味でした。
・そうしたルーティンを、そんなふうにじっくりゆっくりおこなってみると、さて、これまでの自分はなぜあんなに性急であったのか分からなくなりました。
何を急いでいたのでしょう?いったい、何のために急いでいたのか?
大きな発見でした。カノンは自分の人生が何もかもうまくいっていないと思っていたのです。
しかしその理由は、もしかすると、何もかもを性急に粗雑にこなしていたからではないかと気づきました。
すべてをゆっくりおこなうようつとめました。ゆっくりおこなうことで、自分の扱うあらゆる事象が豊かないろどりを隠し持っていることを知ったのです。そこにこそ、世界がありました。
(そうか、わたしはわたしの人生において主役なんだ)じつに当たり前なことに、はじめて思い至りました。
・完璧である必要はない。料理の味だって、毎日変わってもいいのだ。むしろ、変わった方がいいんじゃない?
世界がいま、カノンに笑いかけていました。


