"汝、星のごとく" 2025年7月20日

あ
@7DA852
2025年7月20日
汝、星のごとく
ーーわたしは愛する男のために人生を誤りたい。 風光明媚な瀬戸内の島に育った高校生の暁海(あきみ)と、自由奔放な母の恋愛に振り回され島に転校してきた櫂(かい)。 ともに心に孤独と欠落を抱えた二人は、惹かれ合い、すれ違い、そして成長していく。 生きることの自由さと不自由さを描き続けてきた著者が紡ぐ、ひとつではない愛の物語。 ーーまともな人間なんてものは幻想だ。俺たちは自らを生きるしかない。 自分の人生を生きていくことを見届けた。学生と社会人になってからの恋愛は違う。そして、結婚をするまでの過程の中で、自分自身がどういう人として、そして相手とどうなるのか、どうなりたいのかというところまで見据える必要性や意味を考えさせられた。 やはり生きていくにはお金が必要で、それを支え合うのか、誰かに頼るのか、自分でなんとかするのか、私が社会人になったからこそ痛感させられた部分だった。 友情、家族、恋仲と様々な人間関係が複雑に絡み合う中で、互いを尊重し、愛し、祈り、呪う、そんなそれぞれの想いに時には悦び、時には胸を締め付けられた。「呪い」という表現には以前から自分の中で考えていたことだったため、非常に共感できた。 星という存在と重なる人々の在り方や描写に美しさを感じた。 暁海と櫂、17歳から歳を重ねながら描かれた2人の人生を見届けられたことがとても面白く、美しかった。 私自身も自分の人生を歩み続ける。 ちなみに、続刊も買ってあるのでそれを次の休みに読むのと、映画もぜひ見に行きたい。
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