イナガキカズトシ
@romantist721
2025年7月21日

このあたりの人たち
川上弘美
読み終わった
腹抱えて笑うわけでなく可笑しい。震え上がる怖さなどないけど怖い。普通にみんな暮らしてるのに変。みんな変だけど人間らしく、あり得ないことなんてないんだと感じる。
登場人物が紹介されて、その登場人物が別の物語で登場した時に、その登場人物の特性が維持されている時の嬉しさ。特にかなえちゃんのお姉さんが好きだった。かなえちゃんのお姉さんが初めて登場した時、語り手のわたしにかなえちゃんに内緒でひっそりと見せてくる箱に入った人形ののうみそ。少し汚れてるなど絶妙な質感を伴っていて怖かった。そして彼女のその後はイタコになったり、銀行主催の運動会でエアライフルの一位になったり、変な臭いものを山で拾って共に長い間生活したり、その変な臭いものが地球に衝突する隕石食い止めて銅像が建てられたり、とても素敵な一生を送ることになる。それを見てる私とは一体誰なんだ!