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2025年7月21日

料理の四面体 (中公文庫)
玉村豊男
読み終わった
沢山のサンプルから共通項を抽出して理論を見つけ出す営みが好きなので、最終章でかなり気持ちが盛り上がった。
四面体の頂点を火、水、油、空気として、その料理は点Aとしてどこに位置するのかを紐解く理論だった。底面の三角形は食材が生ものの状態と定義するが、豆腐であれば豆腐そのものの場合、豆腐に加工する前の大豆の状態の場合など、「生もの」をどこを始点とするかで加工度合いを表現でき、底面を入れ替えることで繰り返し処理ができるところが面白かった。
ほうれん草の蒸し煮を女性で比喩したところなど、ところどころ時代を感じる点はあったものの、解説にあるように何年か後に色々な料理をもっと作ったり食べたりした後で読み直すと、また新鮮に面白く感じられるように思う。
