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@usastreet
2024年12月22日

少年が来る
ハン・ガン,
井手俊作
読み終わった
放送大学
放送大学教材図書
教材ということで初めて韓国文学を読んだ。ちょうど著者のノーベル賞受賞も重なり興味を持った。
光州事件というものも初めて知ったので、韓国がどんな背景を持っている国なのか、考える機会となったのは良かった。
この作品の登場人物たちを被害者として見たのでは勿体無い。彼らがなぜ悩み苦しんだのか。それは自身の内面にある加害者の一面を、誰でもなく自分自身が最もよく知り、最も責めているからだ。この内面の目からは逃れたくても逃れられない。優しさだけで人は生きてはいない。目の前の現実は、過酷で非情な決断を迫るものだということ。その結果受け入れざるをえない我が身の罪深さを、彼らは生きることで引き受けているのだ。
この残虐さと崇高さに人間の本質が現れていると感じた。
韓国文学すごいな。ゾクゾクしながら読んだ。いいもの読めた。嬉しい。ハン・ガンさん好きになった。

