amy "まだ温かい鍋を抱いておやすみ" 2025年7月21日

amy
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@note_1581
2025年7月21日
まだ温かい鍋を抱いておやすみ
「BUTTER」を再読したら料理が出てくる話を読みたくなって、買ったままでいた彩瀬まるさんのこちらを読んだ 私は食べることも料理も好きなので、料理によって人が出会ったり、変わったり、別れたりする話が好き これは短編集で、もちろんどれもすごくよかったんだけど最初の「ひと匙のはばたき」という話が……!いや、これどこかで続き書いてくれないかな……。乃嶋さんと清水さんの女女がどうなるかめちゃめちゃ気になりますが……! 「大きな鍋の歌」は男性同士のケアや労りの話でこれもまたよかった。彩瀬さんは女性同士の連帯やケアの話を書くイメージが強かったのだけど、こういう男性同士の慈しみ合う話を書けるのね。こういうのももっと読みたい~ なんかお料理の話というとほっこりするとか、もっとあたたかな結末を予想されると思うけどこちらの短編集は決して登場人物たちのきれいな感情だけだったり、すっきりと割り切れるような展開だったりするわけでもなくて、そういうつらさや苦しさとなんとか折り合いをつけて生きていくこと、そのなかで喜びややすらぎを与えてくれることは自分にとっておいしいものを食べることやそれによって誰かを思うこと、というような帰結でとても生っぽい感触でとても好きだった~ やっぱり彩瀬さんの作品は好きだ
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