
ヨネヤマゼン
@zen
2025年7月23日

死んでいる (白水Uブックス 148 海外小説の誘惑)
ジム・クレイス
読んでる
心に残る一節
仕事の連絡待ちのあいだに三章まで読んだ
主人公が初めからずっと死んでいる 面白い
「二人の肉体は滅びたが、ジョゼフとセリースがそれでも愛情を捧げあっていることは、一見して明らかだった。というのも、男の片手を女の向こう脛に添えたこのカップルは、世界が否定している平和を、一時の優美さを獲得し、殺人を無効にしているように見えたのである」
「時は、光と音に分けられた。稲妻と雷鳴のあいだにはジョゼフとセリースのための安らぎの聖域があり、これが、海岸に横たわる二人の不運な恋人たちの、砂丘での六日間となった」
「われわれの祈りはただ一つ——何者かがやってきて、彼の手を彼女の脚から離してしまいませんように」
著者は神を信じてないだろうが、愛のことを人一倍信じているのだろう 共感する 愛は観測可能で物理的な何かだ
