
読書日和
@miou-books
2025年7月24日

からまる毎日のほぐし方
尾石晴
読み終わった
Voicyで大人気の著者による初エッセイ。タイトルにある「からまる」という言葉が、読み進めるうちにどんどん腑に落ちてくる。ストーリーの語り方や言葉の選び方が本当に丁寧で、読みながら「わかる、そういうことある…!」と何度もうなずいてしまい、通勤電車の中でそっと周りを見渡す、、。きっとこの本、私以外にも通勤電車で読んでうなずいてる人いるよね、って想像したり。
年齢、キャリア、家族関係、人との付き合い方。さらには、気づかぬうちに背負ってしまっている性別による役割意識(世代かしら)。たとえば「先回りしてやってしまう」「勝手にイライラする」なんて行動も、実はしみついた期待や無意識の反応なんだな。今は若さ(とは言いにくいけど、まだ老年に差し掛かる前ってことで)で乗り切ってるけれど、自分が介護される年代になったときに乗り切るとか言ってられるんだろうか、と心配になったり。
本書は、そんな日々の「からまり」を、一つひとつ立ち止まって見直して、やさしくほどいていくような内容です。とても実践的で、自分のこととして深く刺さる言葉がたくさんありました。
たとえば、「やりたい」には“衝動”と“行動”の2種類があるという話。何かをやりたくなったら、いったん企画書にしてみて、自分のその気持ちがどちらなのかを見極める――そうそう、まずは書き出す、大切。
そして個人的には、「リベンジ夜ふかし」の話がタイムリーすぎてグサ。今月まさに、リベンジ夜ふかしの返り討ちにあいまくっていたので(笑)、今日で卒業!
印象的だったのは「玉ねぎの皮とキャリア」のたとえ。自分の生き方にまつわる問題は、形を変えて、何度も何度も目の前にやってくる。だからこそ、焦らず、ほぐしながら、付き合っていこう――。そんな優しいメッセージにあふれていました。アラフォー女性には刺さりまくりだろうけど、それ以外の年代の人にも読んでほしいと思った本です。


