
ちさ
@chisa_nemui
2025年7月26日

アーモンド
ソン・ウォンピョン,
矢島暁子
読み終わった
泣き腫らしながら、夢中になって一気に読んだ。悲しいことや痛ましいことも起こるけれど、愛おしい時間が詰まった本だったなと思う。
ご都合主義的な展開と言えなくもない。でも、上っ面の共感や勝手なレッテル貼りにあふれる世の中を思うと、フィクションの中でくらい「愛」が何かを変えるさまを味わったっていい。
精神科の先生に「感情がなくなったら良いのに、と思いますか」と聞かれて、「はい」と答えたことがある。先生は「失くしてしまうのが悲しいからこそ、愛おしさを感じることができる。それは人生を豊かにすることだ」と言った。当時は「はあ」としか思えなかったけれど、ユンジェの人生をのぞかせてもらったことで意味を理解した気がする。
永遠はないとわかっていても失くしたくないものが、私にもある。それをめいっぱい大切にすることが、私を強くするのだろうなと思う。



