gato "Love Letters: ..." 2025年7月29日

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@wonderword
2025年7月29日
Love Letters: Vita and Virginia
Love Letters: Vita and Virginia
Virginia Woolf,
Vita Sackville-West
118pまで。言葉の使い方が素直で、夫への手紙にも悪口や皮肉を書かないヴィタ。貴族というものは簡単に人を批評しないように躾けられているものなんだろうか。情熱的で人がいいけれど、手紙はちょっとつまらない(笑)。 ヴァージニアは真逆。どんなに短い手紙でもピリッとした冗談や皮肉がひとつふたつ混ぜ込まれていて、いったい今彼女はどんな気分なのか絞りきれない。ヴィタに情熱的な手紙を送ってるときでも、日記には「彼女の詩には別に興味ないけどそろそろ読んであげなきゃな〜」みたいなことを書いていて怖い(笑)。 この人ほんとうに今ヴィタのこと好きなのかな、ホガース・プレスのために売れ線作家の気を引きたいだけなのかな、でもブルームズベリー・グループの輩はみんな似たもの同士の口八丁だから、ヴィタみたいな人と話すのが安らぐこともあったんだろうな、などとヴァージニアの心中を探りながら読んでいると、ヴィタがThe Landで賞を受賞したところから急にヴァージニアのナマな感情がゴロリとまろびでてきた。「ワシには詩はわからぬ」とコンプレックスを吐露しながら、嫉妬と羨望を認めるヴァージニア。 ヴィタは10歳年下だったが、当時はヴィタのほうが売れてる有名人で文壇的にも評価されていた。Wikiによると、ヴィタはホガース・プレスで一番売れた作家だそうだ。この事実、どちらの気持ちを思ってもじんわりと泣けるなぁ。
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