
かおり
@6kaorin5
2025年7月29日

ずっとお城で暮らしてる
シャーリ・ジャクソン,
シャーリィ・ジャクスン,
Shirley Jackson,
市田泉
読み終わった
またいつか
読書日記
私の中のメリキャットが言う。
「みんな死んじゃえばいいのに」。
たぶん、誰の中にも少なからずのメリキャットがいるんじゃないかな。怖いけど。認めたくないけど。
たぶん、あなたの中にも。
「だからおさとうを入れたの」
コンスタンスは知っていて、全てを受け入れた。
だから言う。「私が悪いの。全て私のせいなのよ」と。
それでも、外界から放たれ背を向け、二人だけの世界でも彼女たちは幸せだ。本当の人間の悪意とは何なのか。彼女たちに潜むものが悪なのか、それとも、彼女たちを取り巻く全てが悪なのか。
少なくともメリキャットは、今は亡き家族からも、ジュリアン伯父さんからも排除され、亡きものにされ、悪意を見せられ、植え付けられてきたのではないか…
月の上、二人の世界。「だけどここにいると、とても幸せだ」。「あたしたち、とっても幸せね」。
ー おはよう、メリキャット
ー おはよう、コンスタンス
大好きよ、コンスタンス
ー わたしもよ、メリキャット
時々、私の中のメリキャットが言う。
「私も月の上に行ってみたいわ」。
何もかもから解放されて。
メアリキャット、わたしとても幸せよ。



