
読書猫
@bookcat
2025年7月29日

語るボルヘス
J.L.ボルヘス,
木村榮一
読み終わった
(本文抜粋)
”古い書物を読むということは、それが書かれた日から現在までに経過したすべての時間を読むようなものです。“
(「書物」より)
”われわれにとって自我とは取るに足りないものであり、自意識など何の意味もありません。私が自分をボルヘスだと感じ、あなた方がそれぞれ自分自身をA、B、あるいはCだと感じたとしても何の違いがあるでしょう。違いなどありません。そうした自我というのはわれわれ全員が共有していて、何らかの形ですべての被造物のうちにあるものなのです。(中略)ひとことで言えば、不死性は他人の記憶の中、あるいはわれわれが残した作品の中に生き続けることなのです。作品が忘れ去られたとしても、気にすることはありません。“
(「不死性」より)
”われわれは朝になると目を覚まし、一日の仕事を終えてふたたび眠りにつきます。眠りがなければ、生は耐え難いものになるでしょうし、喜びを得ることができませんし、生きることさえできなくなります。つまり、われわれにはすべてが与えられているのですが、それはつねに少しずつもたらされるのです。“
”実は、われわれは日毎に死に、日毎に生まれているのです。われわれは絶え間なく生まれ、かつ死んでいるのです。それゆえ、他の形而上学的問題よりも、時間の問題がわれわれの心に強く響くのです。なぜならそれ以外のものは抽象的なものだからです。時間の問題はわれわれの問題なのです。“
(「時間」より)