
ユウキ
@sonidori777
2025年7月31日

新版 いくさ世を生きて
真尾悦子
読み終わった
借りてきた
終戦から33年、沖縄戦を体験した女性たちへの聞き取りの記憶。
本土から来た著者が抱く申し訳なさと、思い出させてしまったことへの罪悪感は、同じく本土に育った私も読みながら共感してしまった。
沖縄戦のことを言葉にしても、あの地上戦を体験した人でなければ正確に伝わることは絶対にないという証言者たちから伝わる壮絶さは、語るものだけでも凄惨なのにそれ以上があるのかと絶句する。
戦火の悲惨さだけではなく、「女性」が語るからこそ窺える被害も凄まじいものだった。
自らの生存と引き換えに、戦時下は日本兵、戦後はアメリカ兵から受ける性暴力の実態は、彼女たちに心身ともに深い傷を負わせただろうと辛くなる。
裏表紙に記載があったが、家族、友人の命、文化、生活だけでなく、ありとあらゆる尊厳も奪い尽くされた、女性たちの痛みの記憶の継承だった。



